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活動報告

【報告】「テレワークの実施に関する緊急アンケート」結果について

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 金沢イクボス企業同盟では、4/14(火)~4/20(月)にかけて、「テレワーク実施に関する緊急アンケート」を行いました。

 短い期間にも関わらず、100件を超える回答が集まりました。ご協力いただいた皆さま、ありがとうございました。

 回答結果からは、一部でもテレワークを実施している組織は75%程度ある一方、テレワークの実施においてはセキュリティ上の不安等により「できる仕事が限られる」といった意見も多く見受けられました。

 また、事業所の規模や業種によって実施状況が異なる傾向も見られました。

調査期間:2020.4.14〜2020.4.20
調査方法:webフォーム
回答数:101件

アンケート結果〔PDF/1,244KB〕
 

アンケート結果サマリ

・「テレワークを行っている」組織は全体の約75%、「テレワークを行っている」人は全体の約70%を占める
・組織の課題は、「セキュリティ上の不安がある」
・自身の課題としては、「自己管理が難しい」
・テレワークのメリットは「通勤時間の削減」「仕事の進め方の見直しができた」
・テレワークのデメリットは、「できる仕事が限られる」「社内コミュニケーションが難しい」
・事業所の規模別では、「1~29人」の事業所のテレワーク実施率が高い一方、「30~99人」の事業所では、「準備していない・その他」が25%を占める
・業種別では、「サービス業・その他」の実施率が高い一方、製造業の実施率が低い

 

アンケート結果報告(抜粋)


テレワーク実施状況

 テレワークを実施している組織は75%を超え、一部の業務でもテレワークを実施している人は、70%を超えています。

実施状況(組織・個人)


テレワークにおける課題(N=101)
 テレワークにおける課題として、組織では「セキュリティ上の不安」と回答した方が約半数以上を占めており、テレワーク実施にあたってセキュリティ対策を行う必要性が伺えます。
 一方、個人では「自己管理が難しい」と回答した方が約3割を超えています。

組織の課題_コピー

個人の課題_コピー

 
テレワークのメリット・デメリット(N=101)
 テレワークにおけるメリットと感じることとして、7割近くの方が「通勤時間が削減した」「仕事の見直しができた」を挙げています。
 一方、デメリットとしては「できる仕事が限られる」の他にも、「社内コミュニケーションが難しい」「オンオフの切り替えが難しい」を約半数近くの方が挙げており、オフィス以外で働く環境に対してデメリットを感じる方が多いようでした。

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 また、自由意見としてテレワークの実施に対する高いハードルを感じている一方、新しい関係性の構築、さらには働き方をシフトしていく必要性など、現在の状況を前向きにとらえる意見も多く寄せられました。

自由意見一覧〔PDF/805KB〕


 今後も金沢イクボス企業同盟では、各種アンケートやセミナー等を通じて働き方改革の普及啓発に取り組んでまいります。



 
2020年04月27日 09:44

テレワーク実施に関する緊急アンケートを行います!

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 石川県及び金沢市では、新型コロナウイルス感染症の急速な蔓延を受け、4/13(月)に独自の緊急事態宣言が発出されました。
職場における感染症の拡大防止に向けて、会社の外で働く「テレワーク」の導入が急速に拡がっています。
 働き方の多様化につながるとの期待がかかる一方、課題も見えてきており、各自で手探りの取り組みが続いています。皆さまの会社ではいかがでしょうか。

 そこで金沢イクボス企業同盟では、主に金沢市内におけるテレワークの実態を把握するため、緊急アンケートを実施することとしました。
アンケート結果につきましては、今後金沢イクボス企業同盟のホームページやfacebookで発信するとともに4/22(木)17:30~開催予定のwebセミナー「SDGsカフェ#11」にて発表する予定です。

【イベントページ】
SDGsカフェ#11 持続とは変化!?~withコロナ時代の働き方とリモートワーク~
https://kanazawa-sdgs.jp/2020/04/15/sdgscafe11/

 いただいた回答はアンケートの目的以外には一切使用いたしませんので、率直なご意見をお聞かせください。

▼回答はこちらから
https://forms.gle/6AHbARKNEPMGQy356

回答期限:4/20(月) 18:00
2020年04月15日 17:29

【レポート】「働き方改革フォーラム」で安藤哲也さんがご登壇!
 

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 1/31(金)、金沢市主催の「働き方改革フォーラム」にてNPO法人ファザーリング・ジャパンの安藤哲也さんにご登壇いただきました。
 
 約1時間半があっという間に感じるほど中身が濃かったお話の様子をレポートします!

イクボスは「社会を育てること」

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 まずは、「イクボス」が必要となってきた背景について。
 
 制約のある社員の増加や社会の価値観の変化などから、これまでのように制約のない労働者を中心としたマネジメントでは、成果を上げることができなくなっており、「男女問わず全て」の労働者の育児や介護などの事情を理解する「イクボス」が必要になってきているとのこと。
 
 ここで、改めて「イクボス」とは、、
 
 「職場で共に働く部下・スタッフのワークライフバランス(仕事と生活の両立)を考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司(経営者・管理職)のこと」
です。
 
 安藤さんは「イクボス」を実践することで、部下や企業組織を育てるのみならず、「社会を育てる」ことにもつながると言います。
 
 目先の利益や常識にとらわれず、社会のことも考える広い視点でマネジメントをすることがこれからの時代には求められているとのこと。
 
 また、マネジメント=管理ととらえるのは間違いで、多様な人材を「編集」して組織を上手にまわしていくことが、本当のマネジメントだと安藤さんはおっしゃっており、「管理職」という言葉も見直した方が良いと提案します。
 
 管理職の仕事は、人材育成であり「育成職」という名前の方がふさわしいのではないか!ともおっしゃっていました。
 

マネジメント手法としての「イクボス」

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「働き方改革」に対しては、多くの事業所が勘違いをしているといいます。
 
 労働時間の短縮などの単なる「働かせ方改革」ではなく、以下の3つを行うことが真の「働き方改革」だと言います。
 
  • 生産性の向上
  • 健康経営
  • 多様性の推進
 
 これらを実現するためにどんなマネジメントをすることが大事か、安藤さんからさまざまなお話がありました。
 
例えば、、
 
 生産性を上げて、労働時間が減ったとしても「残業代がなくなったから生活が苦しくなった」という人がいることはおかしなことであり、経営者は覚悟を決めて、業績が上がったら社員に還元してほしい!という話や、
 
 海外と日本の初任給の差などにも触れ、今のままでは優秀な人材がどんどん日本を出て行ってしまうと警鐘を鳴らしたり、
 
 日本企業の大きな課題として「長時間労働」と「業務の属人化」を挙げ、個人が遅くまで頑張って働いて結果を残すのではなく、短い時間で成果を出す「work smart」を推奨しようというお話もありました。
 
 また、ご自身が大企業の管理職だった時のエピソードも紹介。
ペットを大事にする社員がいたので「ペット休暇」を作り、ペットの具合が悪い時などに休みが取れるようにしたご経験もあるとのこと。
 
 ただ、安藤さんが強調するのは、どれも業績を残すために行ったものである点です。
 
 社員の個人的な事情を大事にすることも、すべてはチームで同じ目標に向かって仕事をするための環境づくり。そのために、日頃から仲間とミッションを共有し、仕事の仕方を変えていく勇気も必要だとおっしゃっていました。
 
 「イクボス」を推進しているのは、これからの時代に企業が成果を出すために必要なマネジメント手法として大事だと感じたからだとも。
 
 「昔からこうだった」とか「自分はこうやってきた」というある意味思考停止ではなく、安藤さんはあくまで成果を出すための手段として「イクボス」のマネジメントを行ってきたのだと感じました。
 
 また、大事なのは「働き方改革」にどう取り組むか、ではなく「成果を上げるためのマネジメントとは何か」ることであり、その結果が「イクボス」だという点です。
 
 この話を聞いて、成果を上げるにはどうしたら良いか。それが本当に今までのやり方で良いのか。自問するところから働き方改革は始まるのだと感じました。
 
 また、安藤さんの「イクボス」としてのお話の中には、「社員を信用することが大事」という話もあり、個人個人がいかに「存在意義」を持って働く環境を作ることができるかが「イクボス」のマネジメントにおいて重要な点なのではないかと感じました。
 

「どれも7掛けで良いから、諦めずに全部やっていこう」

 そして、これからの社会で生きていくためにどんな「生き方改革」が必要か、というお話に続きます。
 
 2060年の人口ピラミッドを見ると「ムンクの叫び」のような形になっていることから将来の日本を「ムンク社会」と安藤さんは名付けます。

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参考:国立社会保障・人口問題研究所
 
 団塊の世代と言われる昭和23年生まれの人口が約250万人居る中、今年の新生児は約86万人であり、人口が減っていくことは明らかです。
 
 この人口構成を見ても、これからは子育てで制約のある社員より介護による制約を受ける社員が増えるといいます。
そんな社会の中で重要なのは「マルチステージ」の生き方。
 
 人生のさまざまなステージに合わせた生き方を選んでいく時代であり、現在の副業解禁の流れもその一環だと示してくれました。
 
 そして、「生き方」においても何かを選んだら何かを選べない「天秤」ではなく、いろいろなことを盛り込んだ「寄せ鍋型」でいこうという提案をいただきました。
 
 仕事だけでなく家庭も地域も。趣味も育児も介護も。
 
 どれも7掛けで良いから、諦めずに全部やっていこうという言葉がとても印象的でした。
 
 諦めないことで、それぞれが相乗効果を生む「ワークライフシナジー」が、これからの生き方であると締めくくられました。
 
 安藤さんのお話の中には、「金沢はまだまだだなあ」と耳の痛いことも多くありました。しかし、社会で起きている変化は大きく、自身が変化しないと時代に取り残されてしまうことを改めて感じました。
 
 また、安藤さんのお話しは「よく考えるととてもシンプルなこと」ばかりでした。
 
 今まで当たり前だと思って受け入れていたことも、少しでも違和感を感じたら諦めずに向き合って考えることが大事だと感じました。
 
 会社に勤めている人も、経営層の人も一人の人間としてどういう生き方をしていくか。
 
 目の前の人や生活を幸せにしつつ、社会全体や次の世代が幸せになることも見据えて自分の頭で考え、行動していくことが大事だと気づかされた講演でした。
 
 
2020年02月10日 11:01

【レポート】「働き方改革のツボ」を考えるセミナーを開催しました!

オータムセミナー
11/21(木)、働き方改革オータムセミナー2019を開催しました。
昨年度と今年度の「金沢市働き方改革チャレンジ宣言企業」など「働き方改革」に取り組んでいる企業から約30名が参加し、互いの取り組みについて情報共有し交流を深めました。

グループディスカッションでは、NPO法人ワークライフバランス北陸の受川寛(うけがわひろし)さんをコーディネーターに迎え、働き方改革の「ツボ」をキーワードに様々なテーマについて考え、意見交換をしました。

<プログラム>
①金沢市働き方改革チャレンジ宣言企業からの取り組み事例紹介
②話題提供「働き方改革の3つのツボ」
③グループディスカッション
 

1.金沢市働き方改革チャレンジ宣言企業からの取り組み事例紹介

②
金沢市では、今年7月に働き方改革に意欲的に取り組む6社を「金沢市働き方改革チャレンジ宣言企業」として決定しました。
7月以降取り組んできた活動について、コーディネーターとの対話形式で紹介をしていただきました。

取り組みを紹介したチャレンジ宣言企業
富士精機株式会社
③
第一電機工業株式会社
第一電機株式会社
株式会社越村商店
株式会社越村商店
株式会社エム・ビデオプロダクション
株式会社エム・ビデオプロダクション
株式会社アーバンホーム
株式会社アーバンホーム
橘建設株式会社
橘建設株式会社

チャレンジ宣言企業の取り組みとしては、
・生産性を向上するために、社内で勉強会を開催している
・人手不足を解消するために、女性や高齢者が働くことができる環境の整備をしている
・業務効率化のためにICT(情報通信技術)を導入している
・残業を事前申請制にし、業務の効率化を図っている

などが紹介されました。

確かに、生産性の向上、人手不足の解消、業務の効率化は「働き方改革」を進めていく際には考えていかなければいけません。しかし、「本当に考えなければいけないことが他にあるのではないでしょうか」とコーディネーターから問いかけがあり、次のプログラムへと進みました。

「働き方改革」を進めている企業の皆さまにお聞きします。
「働き方改革」の目的が目の前の課題に対して手法や制度、ツールを導入することになっていませんか?


 

2.働き方改革3つのツボ

⑨
コーディネーターから「働き方改革3つのツボ」をテーマに話題提供を行っていただきました。

■望ましい未来から逆算する

「働き方改革」を進めていくときには、はじめに会社としての望ましい未来を描き、そこから現在を考える「バックキャスティング」の考え方を持つことで社員がついてくるようになる。

「社員がいきいきと働ける職場にしたい」、「社員にゆとりのある生活を送ってもらいたい」などの未来の姿を考え、そこから逆算してどんな手法や制度、ルールを導入すれば未来に到達できるのかを具体的に考え、実行していくことが必要である。

■権限委譲で部下の能力を開花

上司が持っている仕事の一部を部下に与えることで、上司は別の仕事に集中することができ、部下は上司の仕事を委譲されたことでモチベーションが向上し、自然と責任感が生まれる。(このことは一般的に「エンパワーメント」と呼ばれています。)
 
部下の仕事が増えて長時間労働につながるのではないか、という質問に対しては、
「権限委譲を行うことで、部下の能力を開花することにつながるため、必ずしも長時間労働につながるわけではない。上司は部下を育てるために、権限を委譲することが求められる。」とのことでした。

■「無意識」を「意識」する

ダイバーシティを推進していくことが求められる現代社会では、「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」は重要なテーマとなる。
・子育て中の女性に、時短勤務をすすめる
・お客様にお茶を出すのは女性にしてもらう
・若い人は発想が柔軟で、年長者は頭が固い
などの無意識な偏見や思い込みが社内の雰囲気としてあると、善意で発言したとしても社員の働く意欲を奪ってしまう可能性がある。

「アンコンシャス・バイアスをなくすことは多様性の受容へとつながります。
「無意識」の偏見なので、なくすためにはまず自分の言動について「意識」することから始めましょう」、とコーディネーターから参加者に提案がなされました。
 ⑩

■関係の質の向上

「働き方改革」は人と人との関わりの中で進めていくもの。そこで大切になってくるものが関係の質であり「バックキャスティング・エンパワーメント・アンコンシャスバイアス」のベースとなっている。

関係の質を向上するためには、お互いの理解を深め、尊重し合い一緒に考えることが必要です。社員とコミュニケーションを取らずに改革を進めていっても社員がついてこず何も成果が出ません。自分達は何がしたいのか、何を目指しているのかを会社だけでなく個人でも考え対話し共有できる場を作っていくことが大切だと感じました。
 
■「幸せ」という視点

「働き方改革」には、生産性や効率性の向上も大切だが「社員の幸せや豊かさ」という視点が必要である。制度や手法、ツールを何のために取り入れるのか、それが社員の幸せにつながっていないとやらされ感を持った改革になってしまう。
 
時間削減は何のためにするのか?
職場や社員の生活の変化をイメージで説明することはできるか?
共感を得る方法はどんなものがあるか?
手法やツール、制度やルールを導入する時に、社員はどう思っているのか?


「社会から、そして社員から選ばれる、必要とされる「職場」を育てていきませんか」、とフロアに呼びかけ、話題提供を締めくくられました。
 

3.グループディスカッション


話題提供が終わり、後半は各テーブルでディスカッションを行いました。今回のセミナーは参加者同士の対話を重視し、ディスカッションの時間を多く設け、フロアから出た意見を、その場でスクリーンに投影し、ライブ感溢れるものとなりました。

⑪

テーマは5つ
①取り組みをしていく上で難しいと感じていること・悩んでいること
②人について悩んでいることってどんなこと?
③昭和と平成の世代間について
④自分は、なぜ仕事をしているのか?
⑤働き方改革について今年中にやることは何ですか?

⑫

⑬
テーマ①では、社員全員が納得して進めていくことや役職や世代、性別が違う社員とのかかわり方など、「人」に関する難しさや悩みが多く見受けられました。

「人」に関する難しさや悩みを解決するためにも、関係の質を向上させることが重要になります。関係の質を向上させていくことで、考え方が変わり、考え方が変わることで行動が変わり、結果へとつながっていきます。すぐに関係の質を向上させることは難しいと思いますが、継続してコミュニケーションをとることを欠くと改革は前に進みません。

テーマ④は参加者から提案があったものです。自己実現のため、生きるため、社会貢献のため、自分と周りを幸せにするためなど人によって様々な意見が出ました。どの意見も尊重すべきであり、多様性として受容していく必要があります。

最後に、今年中にやることを参加者全体で共有しました。
今年も残すところ1ヶ月となりましたが「「社員の幸せ」の視点を取り入れたい」、「関係の質を向上させるために対話しやすい雰囲気をつくる」、など社員と会社という関係を重視する意見が多く出ていました。

今後も少子高齢化・人口減少によって人材不足は加速していくと考えられます。その中で企業は働き手や働き方の多様化を受容することが求められます。
「この会社で働いていきたい」、「この会社を選んでよかった」と社員に思ってもらうために、企業は今何をすることが必要でしょうか

「働き方改革」の第一歩は、何のための改革なのかをみんなで共有することだ、と
この機会に一度立ち止まり「働き方改革」をする意味をもう一度考えてみてはどうでしょうか。
 
これからも、金沢イクボス企業同盟ではセミナー等の開催を通して、企業が一歩踏み出せる情報や、一歩引いて客観的に自分達を振返ることができる機会の提供を行っていきます。



 
2019年12月09日 13:38

【レポート】2030年の働き方を考えるセミナーを開催しました!

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 7/26(金)、金沢では35℃を記録した猛暑の中、「2030年 こんな会社があったら金沢で働きたい!-社会に求められる企業経営の姿とは-」と題し、サマーセミナーを開催しました。
 
 今回は、金沢のSDGsを推進する「金沢SDGs-IMAGINE KANAZAWA 2030-」プロジェクトとのコラボ企画として、誰でも気軽に参加でき、SDGsを学び議論する「SDGsカフェ」にも位置づけての実施となりました。
 
 ゲストは、2017年のフォーラムでも講演いただいた、サイボウズ株式会社の野水克也(のみずかつや)さん。加えて、今回は、現役の大学生2名から2030年の自身の働き方を想像していただきました。

<プログラム>
① 金沢イクボス企業同盟の活動について
② 金沢SDGs -IMAGINE KANAZAWA 2030-プロジェクトについて
③ 学生発表「2030年 こんな働き方をしていたい」
④ 話題提供「給料が低くても人気のある会社になるには?」
⑤ トークセッション
⑥ グループディスカッション

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 まず、司会から、金沢イクボス企業同盟の概要や「金沢SDGs -IMAGINE KANAZAWA 2030-」プロジェクトの説明を行った後、現役の学生二人から「2030年 私たちはこんな働き方をしていたい」と題して、2030年のご自身の働く姿を発表していただきました。
 

学生発表「2030年 こんな働き方をしていたい」

 発表者のお二人は、東京都台東区出身で金沢大学に在学中の中西辰慶(なかにしたつよし)さんと、金沢市出身で明治大学に在学中の戸上玲央(とがみれお)さんという、金沢にゆかりのある方々です。
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中西辰慶さん      
 Photo by 国連大学IAS-OUIK
 

 
 ■ 働く上で大事なことは“コスパ”
 中西さんからは、まず「働く上で大事なことはコスパ」という衝撃の(?)一言が。
 しかし、「コスパ」という言葉には深い意味がこめられていました。中西さんの言うコスパの良さとは、自分の時間を確保したり学びや成長を感じることを通して自己実現できることであり、単に「楽して稼ぐ」ことではないということ。
またご自身の将来については、「週休3日で、75~80歳まで何かしらの職に従事している」というお話があり、75~80歳まで働くためには30代後半から40代半ばまでに「学び直し」の期間を取ることが必要とのことでした。
新卒時に持っている知識だけでは、時代の変化についていけず、80歳まで第一線で働く事は不可能。週休3日という働き方に関しても、単に労働時間を減らすのではなく、「学びの時間」に充てたいと中西さんは考えています。
 最後に。「これからの企業には社員が“新しいスキルや知識を学びたい”と言った時にどれだけ柔軟に対応してくれるかが求められるのでは。」というお話で締めくくられました。
 
 「コスパ」というキャッチーな言葉でご自身の未来を想像してくれた中西さん。
これから働く上では、会社だけに自分のリソース(資源)を捧げるのではなく、持続的に働くためにどう自分のリソース(資源)を使っていくか。そして企業は社員の希望に対してどれだけ柔軟に対応できるか、が必要になってくると感じた発表でした。     
 

 
 ■ 自分一人の活躍より、自分が生きる社会そのものの活性化

 続いて、戸上さんによる発表です。

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 戸上玲央さん 
Photo by 国連大学IAS-OUIK
 
 戸上さんは、来春東京での就職が決まっていますが、「30歳を過ぎる2030年には、地元に戻って働いていたい。」とのことでした。 
 「金沢も含めて2030年の地方都市は独自の仕事をつくることが求められる。」「個人としても新しい技術をきちんと学んでおくことが必要。」というお話しもあり、自分の利益よりも社会そのものが活性化することに重きを置いている点や、一つの専門分野を極めるというよりは多様な視点で物事を見れるようになりたいという点が印象的でした。
 
 お二人の話を聴いていて改めて感じたのは、これからの社会では長い期間働くことを想定し、それに向けた準備をしておく必要があるということ。
 もはや、「定年」という概念がなくなっていることを意識させられる発表でした。
 

 話題提供「給料が低くても、人気のある会社になるには?」


ここからは、サイボウズ株式会社・社長室フェローの野水克也さんからの話題提供です。

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野水克也さん   
Photo by 国連大学IAS-OUIK


■ 儲け方が変わったのに、働き方が変わっていない
 まず、「おじさんが気づかない社会の変化」として、日本のジェンダーギャップ指数が世界の中で著しく低いことや夫婦別姓が遅れている状況を挙げ、日本が世界から取り残されている現状を示していただきました。
 また、「産業構造がこの30年で金融・製造系中心からソフトウェア系へ変化している中で、発想の転換ができていない。これは、儲け方が変わっているのに働き方が変わっていないことが原因だ。」という指摘がありました。
 
 そのような時代背景の中で、「持続可能性を担保しながら稼いでいくことが企業には求められる」と野水さんは言います。
 
 さらに、「この現状について学生は敏感に反応しており、自己防衛の意味でもこれまでの働き方ではいけないということを感じている」とも。
 
ジェンダーギャップ指数:各国の社会進出における男女格差を示す指標。世界経済フォーラム(WEF)が毎年公表しているもので、経済活動や政治への参画度、教育水準、出生率や健康寿命などから算出される。0から1までの値を取り、1に近いほど平等の度合いがより高いことを示す。
 
■ 若者は、“リアルに食っていけるか”を本気で見ている
 「これからは給料が上がり続けることが保証されない社会であり、夫婦でフルタイム、ダブルインカムが必須になってくる。これを“女性の社会進出”ととらえるのは大きな間違いであり、これからの社会ではいかに男性が女性を支援できるかが死活問題である。」とのことでした。
 つまり、「若者は“リアルに食っていけるか”を本気で見ている。」と。
 
 しかし、これを許容できる企業が金沢にどれだけあるか?
 
「企業の多くは、東京に若者が取られていると思っているが、実際に学生に人気の職業は地方公務員。将来を見据えた時に、夫婦二人で安心して長く働くことができる環境を考えると、大変合理的な選択だ。」と野水さんは分析します。
また年功序列も崩れており、若いうちに下働きをすることが求められていない時代になっているとのことでした。
 
では、企業は何をするべきか。
 
ここからは、サイボウズ株式会社の実際の取組にも触れながらお話しいただきました。

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Photo by 国連大学IAS-OUIK
 

■ 自立と多様性が重要
 サイボウズにおいては、「働き方は社員自身が自分で決めている。働きたい人は働くこともできるし、休みたい時は休んでも良い。どちらにしても、自分で決めること。再学習も自分で決めてもらい、企業として環境は提供する。社員には自立と多様性を徹底している。」とのことでした。
 
 そして、こう続けます。「ただ、自立とは孤独に耐えるわけではなく、たくさんの人や社会に支えられている状態のこと。企業が社員の一生を保証するというのは幻想でしかなくなってきているが、社員がスキルをつけたいと言った時に、それをどれだけ認めることができるかがこれからの企業には求められる。現状では出来ない企業が多すぎる。」
 「さらに重要なのは、サイボウズがIT企業だからできるわけではなく、公共事業中心の建設業の会社でできている事例もある。ビジネスモデルはどの業種でも変えられる可能性があり、ITなどを駆使して早く若手が育つ会社が良い会社と言える。」
 
 最後に、「経験のない社員が長い期間働くためのスキルを身につけるために、企業は何を提供してあげられるかを“真剣に”考えれば自ずと答えは出てくる」という言葉がありました。
 
 野水さんの話題提供の中では、これからの企業は「社員を雇う」という意識から、「社員を支援する」ことに意識転換を図ることが重要だと感じました。
「雇う」というのは「賃金を払って、働かせ使う」という意味ですが、これからの時代はいかに社員に寄り添えるか。そのためにも、社員側としては「自立と自律」の精神で自分の人生に責任を持っておくことも必要だと感じました。
 

トークセッション


 野水さん、中西さん、戸上さんによるトークセッションでは、会場からの質疑が絶えない活発な議論が行われました。
 
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Photo by 国連大学IAS-OUIK
 
 トークセッションで主に議論となったのは、個人においても企業においても「持続可能性」に関すること。
「人生100年時代」と言われる時代、80歳まで持続的に働くために何が必要になるか。
 
 個人としては好奇心を持ち、世間に評価されること。
 
 また、企業としては「人」に依存せずに「しくみ」で売上を上げることや社員の再学習を支援することなどが挙げられました。
 
 さらに、本セミナーの副題でもある「社会に求められる企業経営の姿」とは「近江商人の考え方である“三方よし”を大事にすることではないか。」という話も出ました。
 
「個人も企業も地域も、誠実で周囲から尊敬されることが最も重要である。」「金沢は勤勉で文化もあるので、日本で最も“尊敬できる地域”を目指してはどうか。」という話もあり、金沢の目指す方向性がなんとなく見えた気がしました。
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Photo by 国連大学IAS-OUIK
 

グループディスカッション


 セミナーの後半は、各グループでのディスカッション。
 各グループには大学生が席についており、同じグループの社会人と2030年に向けて「今、自分が取り組めること」について話し合いをしていただきました。
 
 短い時間でしたが、普段なかなか話すことのない異なる立場の人たちとの議論で、いろいろな視点を得ることができたようです。

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Photo by 国連大学IAS-OUIK


 最後に野水さんからの講評。

「働くにあたって大事なことは、まず自分がどうしたら輝くことができるかを大事にすること。」
「役割と役職を会社の中の価値観として、どう分けるか。マネージャーや管理職はあくまで役割であることを理解する必要がある。価値観を変えると多様な働き方が見えてくる。働き方改革では、そこまで視野を広げる必要がある。死ぬ時に幸せな自分を考えること。」

 今回のセミナーで感じたことは、「働き方改革」では特に何か特別なことをする必要はないのではないか、ということ。「三方よし」の考え方や、誠実であることの大事さなどの話が出てきたことからも、「当たり前のこと」をいかにできるか。
 そして、個人としても自立と自律が大事であること。自分の幸せが何か自分で決めると同時に、自らで律してその幸せに近づいていくことが大事であると。
 
 野水さんは、「自立」とは周りの人に支えられている状態だと言っていました。
皆で支えあいながら働くことは、「働く」の語源とも言われる「傍(はた)を楽にすること」に通じることだと感じました。
 
 周囲と支えあいながら働き続けられる環境を築くことが、本当の働き方改革なのではないか。
 
 そんなことを感じたセミナーでした。
 
 これからも、金沢イクボス企業同盟ではセミナー等の開催を通して、さまざまな情報の提供を行い、皆さまの課題解決や目指している働き方の実現を図っていきます。



 
2019年08月09日 16:19

【レポート】「IT導入」をテーマにセミナーを開催しました!

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12/11(火)に、ウインターセミナーを開催しました。

テーマは「IT導入だけでは実現できない真の働き方改革」。

 

タテマチストリート内のHARMONIE studioで行われた今回のセミナーは、25名の方々にお集まりいただき、中身の濃いセミナーとなりました。

 

ご参加していただいたみなさま、ありがとうございました。

 

今回で4回目となるセミナーは、「ITの導入」から働き方改革を考えていく内容です。

 

 

プログラム

 ① 金沢市働き方改革チャレンジ企業宣言からの報告

 ② 話題提供「IT導入に失敗しない5つの法則」

 ③ 事例発表

 ④ グループディスカッション

 

1.金沢市働き方改革チャレンジ宣言企業からの報告

 金沢市では、今年7月に働き方改革に積極的に取り組む6企業を「金沢市働き方改革チャレンジ宣言企業」として決定しました。

 

 金沢市経済局労働政策課係長 藤田氏より事業の説明をいただいた後、2つのチャレンジ企業から、これまでの取組みを発表していただきました。

 

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株式会社トーケン 岡本氏

 

 株式会社トーケンの岡本広志管理本部長からは、冒頭「働き方改革に関しては、日々試行錯誤しながら取り組んでいる。『働き方改革は宝の山』という前向きな考え方で進めている。」というお話しがありました。

 

 「社員が主役」の働き方改革を目指しており、「多様な人材の採用」「若手・女性社員が活躍できる適材適所の人材活用」「意識改革を伴う業務改革」に取り組んでいるとのことでした。

 

 「意識改革を伴う業務改革」の一環でITも積極的に活用しており、テレビ会議システムの導入により移動時間の短縮につなげたり、現場にライブカメラを設置し、遠隔でも現場の進捗状況がわかる環境を整備するなど、どんどん新しい技術も導入されているとのことでした。

 

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金沢西病院 小澤氏 

 

 続いて、医療法人社団博友会 金沢西病院経営部の小澤なおみ氏に発表していただきました。

 

 医療現場の現状として、人命に関わる仕事であるため24時間365日稼動する必要があること、また専門の資格を持つスタッフが複数名必要であることや、個人のセンシティブな情報を取り扱っているので高いコンプライアンス意識などが求められることなどをお話しいただきました。

 

 そのような環境の中、金沢西病院においては「電子カルテを活用した患者情報の院内共有」を中核に働き方改革を進めているとのこと。電子カルテを有効に活用することにより、ミスのない医療・看護・介護をスムーズに提供することでロスのない就業につながり、時間外労働削減などの働き方改革の実現を目指しているそうです。

 

 今後の展望として、スマートフォンとiPadを職員へ配備し、全業務の連絡、報告、相談の迅速化を図り、個人ライフスタイルの確立に貢献していきたいというお話がありました。

 

2.「IT導入に失敗しない5つの法則」

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ピー・シー・エー株式会社北陸営業所 庵下氏

 

 話題提供として、ピー・シー・エー株式会社北陸営業所の庵下貴志所長、浦川貴成主任から「IT導入に失敗しない5つの法則」というテーマでお話しいただきました。

 

 まず、庵下氏から働き方改革を取り巻く国や県の状況をお話しいただくとともに、働き方改革の取組みステップとして3点を挙げていただきました。

 ステップ1は制度、ステップ2は風土、ステップ3としてITの導入。

 

 庵下氏としては、特に「風土」の改革が重要と考えておりトップの意識改革や徹底的な「ムダ・ムラ・ムリ」の排除が必要になるとのこと。

 

 しかし、たとえ風土が変わったとしても、実際には仕事量が減らない現実があり、人手が不足している現状も合わせて、ITの活用が必要になるとのことでした。

 

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ピー・シー・エー株式会社北陸営業所 浦川氏

 

 続いて浦川氏から、「IT導入に失敗しない5つの法則」についてお話しいただきました。

 

 経営者を対象にとったアンケートでは、半数以上の方が「自社のITシステムに満足していない」というデータもある中、ITの導入において満足度を上げるポイントをこれまでのご経験からお話しいただきました。

 

 

1、「目的が明確化できていること」

 ITの導入にあたっては、フォアキャストではなくバックキャストの考え方が大事と強調されていました。

 目の前にある課題の解決から考えるのではなく、会社のあるべき姿をイメージして「何のために導入するのか」を明確にしなければせっかくのツールも活かしきれないとのお話でした。

 

2、「期間が定まっていること」

 ITの導入後にいつ有益化するかをきちんと考えることが重要とのことです。

 ITを導入するまでの期間はもちろん、成果を挙げるまでの期間も明確にしておくことがポイントというお話もありました。

 

3、「立場が明確になっていること」

 社内の誰にとって有益になるかを明確にすることが重要とのことです。

また、経営者のITリテラシーが高い企業は比較的成功するパターンが多いようです。

 

4、「専門家を見極めること」

 良い専門家は、企業のあるべき姿を見据え、「導入のプロセス」を一緒に考えてくれるとのことです。

 導入時だけではなく導入後もサポートしてくれる専門家であれば、さらに安心できるとのお話もありました。

 

5、「IT化と業務改革は並行して推進すること」

 ITの導入にあたっては、業務改革を同時に行うことが必要であり、効果的に取り組むための2つのポイントを教えていただきました。

 

① ワークフロー図を描くこと。

② 何のためにIT化や業務改革を行うのかを、経営者から社員に伝えること。

 

 ①に関しては、属人化している業務を図に描いてみると、どこにムダがあるのかが一目瞭然になるとのこと。属人化している仕事というのは、本人にもなかなか全体像が見えていないものであり、それを一度図にすることで気づきを促す意味もあるとのことでした。

 

3.加賀建設の事例発表

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加賀建設株式会社 鶴山氏

 

 

 続いて、実際にITを導入して働き方改革に活かしている事例として、加賀建設株式会社経営本部・鶴山秀二本部長に発表していただきました。

 

 加賀建設では2017年2月からクラウド型グループウェア導入の取組みを始めたそうですが、これまでの経過も含めて先ほどの「5つの法則」の視点でお話しいただきました。

 

1、目的

 建設業界ではなかなできていない週休2日の実現と、社内のペーパーレス化で無駄な時間外労働を削減することを目的として取組みを進めたそうです。

 

2、期間

 2017年2月に業務改善検討委員会を立ち上げ、同年10月にペーパーレス化を実現。その間、社員からの意見も踏まえた課題の抽出や、ルール決め、紙として残す文書の精査などを行ったとのことでした。

 

3、立場

 ITリテラシーの高い専務取締役がプロジェクトリーダーとなり、土木部門や総務部門、経営企画部門から選ばれた計5名のメンバーで、それぞれの役割を明確にしながら進めていったそうです。

 

 

 

4、専門家

 クラウド型グループウェアの導入にあたり、ITベンダーとコンサルタントと連携して進めていったそうです。ITベンダーには自社のやりたいことを伝えた上で実行支援をしてもらったり、コンサルタントには定期的なミーティングのスケジュール管理等を行ってもらうなど、それぞれの専門分野を活かしながらプロジェクトを進めたとのことでした。

 

5、IT導入と並行した業務改革

 ペーパーレス化実現後も、若い社員の方を中心にワーキングを行い、会社への改善提案をしているとのことです。会社のみならず、「業界も良くしよう」という気概を持って取り組んでいらっしゃる点が印象に残りました。

 また、全社員にiphone支給を行うなど、生産性向上に積極的に取り組んでいるとのことでした。

 

「100年企業を目指す」という鶴山さんの言葉には力がこもっていました。

 

4.全体ディスカッション

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ディスカッションの様子

 

 最後に、参加者の皆さんでそれぞれの会社のITの導入状況や課題などについて、意見交換を行いました。

 

 「業界や会社によって抱えている問題が異なることがわかった」、「他社で取り組んでいるものを自社でも取り入れてみようと思った」などの声があり、「もっと時間がほしい」という意見もあったほど、盛り上がったディスカッションでした。

 

 今回のセミナーでは、ピー・シー・エーさんや加賀建設さんから一般的なお話や「他社」のお話を伺いました。

 こうした情報を「自社」の状況にどう置き換えて実行していくかが重要なのではないかと思います。

 

 これからも、金沢イクボス企業同盟ではセミナー等の開催を通して、さまざまな情報の提供を行い、皆さまの課題解決や目指している働き方の実現を図っていきます。

2019年01月17日 11:50

【フォーラムレポート】白河桃子氏の基調講演などを開催しました。

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 9/27(木)に、金沢市×金沢イクボス企業同盟フォーラム2018を開催しました。

 今回は「ダイバーシティの働き方改革~働き方改革、うまくいっていますか?~」と題し、基調講演には、国の「働き方改革実現会議」の有識者委員も務められた白河桃子(しらかわとうこ)氏をお招きして、働き方改革関連法の成立意図や「なぜ働き方改革を行うか」などのお話を伺いました。

 約80名の方が集まったフォーラムの様子をご紹介します。

 

 金沢イクボス企業同盟の発起人代表である、玉田工業株式会社 玉田善明社長からの挨拶の後、市内の2つの企業から事例を発表していただきました。

 

1、株式会社宗重商店の事例

 代表取締役の宗守重泰(むねもりしげやす)様より、事例を発表していただきました。

 宗重商店さんにおける働き方改革とは、「自己成長感」や「他者貢献感」。

 

 社員の方々がやらされ感ではなく、「自分たちの会社は自分たちでより良くしていく」環境を作られているとのこと。

 

 特徴的なものは、社内の委員会活動です。入社2年目までの社員が委員長となり、普段の業務では関わらない部署の人同士で、あらゆる視点から会社を改善する取組みを行っており、リーダーシップ育成にもつながっているそうです。

 

 「解体屋ではなく新しい街づくり」をしているという言葉が印象的で、「100年後も金沢で無くなって困るのは“宗重商店”だと言われる会社にしたい」とおっしゃる言葉には力がこもっていました。

 

2、金沢信用金庫の事例

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 理事・経営管理部長の西井隆志(にしいたかし)様に事例を発表していただきました。

 働き方改革の取り組みとして、「労働時間の短縮」「営業店終了時間の前倒し」「有給休暇取得」を挙げられました。

 取り組みを行った結果、職員の方の時間に対する意識が向上した一方で、懸念していた営業面や事務管理面への影響は大きく出ておらず、結果として労働生産性が向上しているのでは、というお話しでした。

 西井理事は「取り組みはまだ道半ば」とおっしゃっていましたが、理事長の強い意思のもと、今年から経営理念に「魅力ある職場を通して、職員とその家族の幸せを実現する」という言葉も加わったということで、金沢信用金庫さんの本気度を窺うことのできる発表でした。

 

3、白河桃子氏による基調講演

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 いよいよ白河桃子さんによる基調講演です。

 白河さんは、内閣官房「働き方改革実現会議」において有識者議員を務められ、著書に『後悔しない「産む」×「働く」』(齊藤英和氏と共著、ポプラ新書)、『御社の働き方改革、ここが間違ってます! 残業削減で伸びるすごい会社』(PHP新書)、『「逃げ恥」にみる結婚の経済学』(是枝俊吾氏と共著、毎日新聞出版)などがあります。

 今回の講演タイトルは、「御社の働き方改革間違っていませんか?生産性と社員の幸福の好循環」です。

 

■働き方改革は経営課題であり、ビジネスモデルの変革

 改めて「働き方改革とは何か?」というお話。

 白河さんは「働き方改革とは、経営課題です。」と言い切っていました。

 個々の会社の事情にあった課題にきちんと向き合っていくことが重要であり、評価と報酬を再設計し、生産性を高めたのに給料が減る、ということのないしくみも必要というお話しがありました。

 

 個人としても、なんのためにやるのか。どう生きていけば幸せなのか。を問うことが大事だと言います。

 

■働き方改革における「チーム設計」と「コミュニケーション設計」

 労働時間の削減を目指し、会社から「早く帰るように」と言われてもどこかにしわ寄せが行ってしまうのはどこにでも起こっている問題ですが、それは丁寧なタスク設計がなされていないから、とおっしゃっていました。

 掛け声だけではなく、「チームで帰る」ための業務設計を行うことが重要だと言います。

 

 また、テレワーク等の柔軟な働き方を導入した結果、今までのような「おい、君ちょっと」と言ったコミュニケーションが成り立たない中で、本当に必要なコミュニケーションとは何かを考える必要があり、例えばLINEのような簡素なコミュニケーションツールを活用し、場所や時間や慣習を超えた新しいコミュニケーションのあり方を確立していくことが重要とのことでした。

■社員の「心理的安心感」と「生産性の向上」の関係

 白河さんは、「生産性の向上」のためには、「心理的安心感」が重要なカギを握ると言います。

 

具体的には、

・自分の事情を職場で共有できるかどうか。多様な人が自分の意見を忌憚なく言えるかどうか。

・イノベーションは、賛否両論の中からしか起きない。自分の意見が否定されるような職場では、良いアイデアがあっても批判を恐れて発言できず、結果としてイノベーションが生まれないことになる。

・そうならないために、社員が「心理的安心感」を持ち、発言しやすい雰囲気の職場を作ることが重要。

・成果の上がる組織の秘訣は、「心理的安心感」がある環境の中で「ちょっと高い目標を掲げる」こと。

 

 「心理的安心感」のもと、関係の質が向上すると、思考の質、行動の質があがり、結果の質もついてくる、という好循環が起きる。

それが、つまりは「働き方改革」。

 「働き方改革」はギスギス職場からワクワク職場へ変えることであり、結果としてイノベーションが生まれ、生産性が高まるというお話でした。

 白河さんから、さまざまな企業の事例を伺う中で感じたのは、「時代や考え方は確実に変わっている」ということ。

 この変化にいかに早く気づき、行動できるかがこれからの企業の生き残りにかかってくると感じました。

 

4、トークセッション

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 トークセッションは、宗守社長、西井理事、計画情報研究所の安江専務で行われ、時折笑いも起きる和やかな雰囲気となりました。

  

 宗守社長、西井理事それぞれの自社の中での役割や、具体的にどのような想いや手法で取り組んできたか、裏話(?)も交えながらお話しいただきました。

 

 「働き方改革を進めながら業績も伸ばす秘訣は?」との問いに宗守社長は、「明るいところに人が集まってくることを信じており、明るい職場づくりを目指している」とのお答え。

 数字だけを追い求めるのではなく、社員がいきいきとする職場づくりの重要性をお話しされました。

 

 西井理事からは、「職場の抵抗はなかったか?」との問いに対して「45歳以上男性の抵抗が激しかった」とのお話しが。昔からのやり方にとらわれている職員には、なかなか理解してもらえなかったが、働き方を変える必要性が徐々に浸透してきているとのお話しもありました。

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 お二人の話を伺いながら感じるのは、会社や社員の状況をよく見ているということ。

 

 宗重商店さんの取り組みの一つである「委員会活動」も、業務の特性上なかなか社内でコミュニケーションがとれない状況を改善するためのものでもあります。

 

 西井理事からも、日々の部下の仕事を直接見ている中で感じたムダを、「それ、やる必要あるの?」と気づかせることで、少しずつ削減しているというお話しがありました。

 

 

 基調講演の白河さんのお話しの中でも、「働き方改革は、自社の経営課題に向き合うこと」「早く帰るためには、チームで丁寧なタスク設計をすること」などのお話しがあり、働き方改革を進めていく上では、まずは自社の状況を良く見つめ、丁寧なプロセスを経ることが不可欠だと感じました。

 

 一方で、これまでのやり方を変えるために、時にはトップダウンで断行しなければいけないものもあるでしょう。

 

 その辺りの「丁寧さと大胆さ」が働き方改革には必要であり、まさにそれは経営そのものだと感じました。

 

 働き方改革は、小手先の制度を見直すだけのものではなく、経営そのものの改革であるということを今回のフォーラムを通して学びました。

 

 参加者アンケートでも、具体的な学びがあったという声が多く、今後の実践に向けたコメントも多く見られました。

 

 今後希望する内容としては、「もっと『イクボス』という言葉を広めてほしい」「中小企業の取組に関する具体的な事例を知りたい」という声もありましたので、今後のセミナー等の参考にしたいと考えています。

 

 金沢イクボス企業同盟では、今後も働き方改革やワークライフバランスに関連する学びの場や、企業同士の交流会を予定しています。

2018年10月29日 16:07

【報告】JR東日本千葉支社木更津運輸区の方々と意見交換を行いました!

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8/3(金)に、JR東日本千葉支社木更津運輸区の業務研究メンバーの方々と、働き方について意見交換を行いました。
 
働き方における日常の悩みなどを、ランチを囲みながら約2時間程度お話ししました。
 
業種や職種による働き方の違いや課題なども明確になり、大変有意義な時間を過ごすことができました。
 
今後も、組織や地域を超えた連携を図っていきたいと思います。
 
2018年09月05日 18:06

【レポート】元祖イクボス川島氏をゲストにセミナー開催

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7/12(木)に、サマーセミナー2018を開催しました!

今回のセミナーは、40名程の方々にお集まりいただき、会場がいっぱいとなりました。
 
ご参加して頂いたみなさま、ありがとうございました。

今回で3回目となるセミナーは、「自責」で風土を変えよう!をテーマに、「元祖イクボス」の川島高之氏をゲストに迎え開催しました。
 
 
プログラム
 ① 働き方改革チャレンジ宣言
 ② 川島高之氏の話題提供
 ③ イクボストークセッション
 ④ グループディスカッション「今日から「自責」で取り組むこと」

1.働き方改革チャレンジ宣言

金沢市経済局労働政策課 東田課長より、あいさつがありました。
 
「金沢市働き方改革チャレンジ宣言企業」とは、働き方改革の推進途上にある企業が、
 ① 取組テーマ
 ② 目標
 ③ 取組内容
 ④ 取組期間
を設定し、目標達成に向け、市が実施するワークショップ等で継続的に話題提供を行い、
取組をブラッシュアップするもの。
 
採択された6社の担当者が声高らかに「働き方改革チャレンジ宣言」をしました。
 
今回、採択されたチャレンジ宣言企業は
 ・医療法人社団 博友会 金沢西病院
 ・株式会社家元
 ・株式会社カネマサ
 ・株式会社タカナリ
 ・株式会社トーケン
 ・若松梱包運輸倉庫株式会社
 
 
6社のこれからの取組目標は、以下の通り。

医療法人社団 博友会 金沢西病院
  ・2019年までに時間外労働を半減
  ・平均有給休暇取得率を平均40%以上に向上
  ・1年以内離職率を20%以下に

株式会社家元
  ・週休3日制度を導入に向けた、
   週1フリー出勤の試験的実施
  ・効率的な仕事の仕方の実現
 

株式会社カネマサ
  ・ペーパーレス化の実現
  ・テレワーク環境の整備
  ・女性の社会進出の促進

株式会社タカナリ
  ・時間短縮しつつ、満足できる技術の精度を向上
  ・会社と従業員の方向性のベクトルの一致

株式会社トーケン
  ・多様な人材の採用
  ・社員に応じた働き方の推進
  ・若手や女性社員の適材適所や人材活用
  ・意識改革を伴う業務改革

若松梱包運輸倉庫株式会社
  ・ワークライフバランスを支える職場を実現
  ・「居心地」と「刺激」を両立する職場を実現
  ・男女ともに活躍できる職場を実現
 

上記の6社のように自社内の改善が始まりつつあり、
これから、日本一働きやすいまち金沢をめざして、このような働き方改革が進むことが期待されますね。

 

2.川島高之氏のミニ講演

「イクボスで、成果と笑顔が共にアップ」をテーマにした川島高之氏から話題提供は、15分という限られた時間だったにもかかわらず、さすが!心をわしづかみのプレゼンでした。
 
川島さんは、現在NPO法人コヂカラ・ニッポンの代表ほか、さまざまなNPOや会社の役職を務めていますが、大学卒業後、商社に入社。その後、上場企業の社長となった3年間に、利益80%増、残業1/4,社員満足度過去最高を達成しています。
 
そして、50歳ですっぱり退職して、起業するという自らハイブリッドな人生を実践しています。
 
川島さんから聴衆へ、一番に伝えたいメッセージです。
 ・人生は一回。3倍楽しもう(Work Life Social=Hybrid人生のススメ)
 ・仕事と私生活は、相乗効果の関係(私生活の充実が、仕事の能力・成果を高める)
 ・ワークライフバランスは、経営戦略(組織の成果と、部下の満足度は比例関係)
 
 
 
昭和の時代、経営者は、「いつでもどこでも働ける無制約社員に控えの選手多数」というチームの監督でよかったのですが、少子高齢化の今、そんなチームでは勝てません。ワーママ、イクメン、高齢者、通院・治療、資格・勉強、障がい者、片親家庭etc、働く場所や時間に制約のある社員のメンバーで勝てるチームにしていくのが、これからの上司です。
 
また、ワークライフバランスという言葉が、なにか“ゆるいもの”と認識される風潮に対して、“時間を短縮して成果をあげるきびしいもの”であると強調。
そして、成果を出しつつ「人生100年時代」を迎えるには、仕事オンリーではなく、地域活動、家族との時間、趣味や学習などで、一人ひとりが無形資産を築くことが一番大切であるとのお話でした。
 
では具体的に、経営者は何をすればいいのか? 
 
 ・社長などトップの強いメッセージと行動
 ・人事評価、就労規則、職務規定などの改訂
 ・クラウド、AI(RPA)などのICT投資
 ・上司(管理職)の意識と行動改革
 
という4つのポイントのうち、「意識と行動改革」が最重要ということでした。
 
また、部下がやるべきこと、
 
 ・職責を果たす
 ・仕事の裁量権を取る
 ・不満を言うのではなく、「自責」で行動する
については、川島氏の新書「職場のムダ取り教科書」にも詳しく書かれていますので、
ぜひお求めください(笑)
 
最後に、会場の皆さんへ
 ・ワークライフバランスは与えられるものではなく、自ら「奪取」するもの。
 ・ワークライフバランスの出来ない理由を挙げるのではなく、出来る「手段」を考え、実行する。
 ・人生を欲張り、「貪欲さ」を持ち、働き方改革は生き方改革である。
 
「仕事だけの人生ではなく、人生は一度であるのだから、楽しく貪欲に生きましょうよ。」
と力強いメッセージを頂きました。

3.イクボストークセッション

続いて、川島さん×若松孝夫さん(若松梱包運輸倉庫株式会社)×安江雪菜さん(株式会社計画情報研究所)の3名のトークセッション。
若松梱包運輸倉庫株式会社さんは、働き方改革チャレンジ企業&金沢イクボス企業同盟の加盟企業でもあります。

 
■効率性の向上と生産性の向上はちがう
 
安江さんからの質問について、川島さんは、
「効率性の向上」とは、無駄を減らすこと。
「生産性の向上」とは、仕事時間を減らしつつ、仕事の成果をあげるもの。
として位置づけました。
 
効率性の向上は、これまで8時間かかっていたものを4時間にするというものですが、生産性の向上は利益や顧客価値を分母とし、分子が社員の時間。
つまり、効率性の向上で空いた時間で、新たな価値やイノベーションを生み出すことが狙いであって、それが経営戦略です。
効率性だけを求めると職場はギスギスしてしまいますが、無駄話が多い職場ほど社員がお互いのことを知ってカバーをしあい、生産性も向上するということでした。
 


 
■ベテラン社員と若手社員、それぞれどう向き合えばいいの? 
 
会社が好きすぎて、しょっちゅう会社に顔を出す会長や、「有休はけしからん」、「残業する社員ほどかわいい」などのボスも巷にはいるでしょう‥
そんなボスや上司に川島節、炸裂です。
 
 ・ベテラン社員は、「若手に席を譲り、伝承する」、「若手のサポート役」、
  「行動習慣の見本」となること、そして若手にはきちんと役割期待を与えて伝えること。
 ・中間管理職には、プレイングマネージャーになっている人が多いが、
  ここはマネジメント比率を上げ、部下に裁量権を渡すこと。そして若手社員のサポートに徹すること。
 
権限委譲ですね。
 
若手社員に向けては、
 
 ・自責で働く、自分で出来ることは自分でやると意識づけすることが大事
 
であるとのこと。「自責」ってよく考えると重い言葉です。「上司が…」「会社が…」「国が…」と言っていても環境は変わりません。不満を言うより自分で行動を変えることが先決。
 
■それぞれの働き方改革の進め方
 
若松さんは、人事評価の見直しや給与の一律ベースアップを行って、社員満足度を高めながら品質も高める好循環のサイクルを狙っているそうです。
 
建設コンサルタント業界の若手技術者の会をつくって活動している参加者から、このままでは業界を志望する学生がいなくなるという危機感から、「自責で行動すること」、「自分たちの世代だけではなく下の年代に広げること」を意識して活動に取り組んでいるという声がありました。
 
その他、会社として残業削減に取り組んだ結果、残業手当が減ってしまい、困っている社員も多いという声も。これについては根深い問題です。業界によって事情は異なりますが、経営者も働く人もwin-winにならないと個人の幸せにつながらない・・・とても考えさせられるテーマでした。
 
 

4.グループディスカッション「今日から「自責」で取り組むこと」

参加者で4~5人のグループになり、意見交換やディスカッション。
最後に「自責」で風土を変えるための取り組みをふせん紙に記入しました。
 
 
「部下を信頼すること」、「時間の使い方を意識すること」、「自分や上司を笑顔にすること」などのポジティブな意見が多かったようです。
最後に、ナイス質問の参加者お二人に、川島さんからサイン本を贈呈していただきました!
 
「自責」
 
上司や部下が自分の責任で行動する「自責」
 
働き方改革といわれると、どこか他人事でもあり、会社が取り組むことのように聞こえますが、「部下と上司の関係」→「自分と会社」→「業界」のように、自分から始める小さなステップで考えていけば、やることは多いはず。
そして、確実に自分の「生き方改革」へとつながってきます。
 
金沢イクボス企業同盟では、働き方改革やワークライフバランスに関連する学びの場や、企業同士の交流会を予定しています。
次回は、9月27日(木)少子化ジャーナリストの白河桃子氏をお招きしたフォーラムを開催します。
白河桃子氏は、国の「働き方改革実現会議」の有識者議員を務められており、法案成立の意図やこれからのあるべき企業の姿についてご講演を頂く予定です。
 
2018年07月27日 11:27

【レポート】3/20内定者向けセミナーを開催しました!

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3月20日(火)に、第2回目のセミナーとして、内定者向けのセミナーを行いました。
「~未来の金沢を創る~『働く』ってなんだろう?」をテーマに、市内企業5社から内定者8名が参加しました。

1.自己紹介

 
 初対面の方も多いので、場を和ませる簡単な自己紹介を行いました。「ウソつき自己紹介」というテーマで、ウソをまじえた自分のエピソードを紹介していき、周りの人はどれがウソかを見抜くというルールの自己紹介です。
 「初対面の人を疑う」ことを通して、今回のセミナーは「当たり前を疑う」視点で臨んでほしいという説明がありました。

2.グループワーク「働くってなんだろう?」

 
 次に、株式会社アイ・オー・データ機器・坂本友紀氏の進行で、グループワークに入ります。
「知っていることではなく、気づいたこと・感じたことを素直に」「正解はないので、まだ働いていない皆さんだからこそ選べる言葉を出しましょう」という言葉でグループワークがスタートしました。
 それぞれが持つ「働く」ということに対するイメージをふせんに書き出し、お互いに話し合います。
 しかし、はじめはなかなかしっくりくる言葉が出てこなかったり、どこかで聞いたことのあるような「よそゆき」の単語が並んだりする様子でした。
 
 
 そこで、坂本氏からアドバイス。
 
「テーマに対して直線的に考えないことが大事。問いを立てることが重要です」
「例えば、何十億ものお金が手元にあったら皆さんは働きますか?」
「抽象的な問いなので、身近で働いている具体的な人を想像してみてください」
 
 という言葉で、少しずつ議論が前に進み、あっという間に発表の時間を迎えました。

3.各グループの発表

Aグループ:「働く」とは「気持ち良く寝ること」である。
 


「責任を果たした達成感」によって「不安がなくなること」や、「心身を使いきること」によって充実感を得られることが、よく寝られることにつながるという結論でした。
 
大変ユニークな視点での発表でした。

Bグループ:「働く」とは「自己満足」である。

 
「自己満足」=「充実」と定義づけ、人に認められることで自分自身の満足感を得ることができ、それが周囲や社会を良くしていくことにつながるのではないかという結論でした。
 
 働く中では、嫌な面もあるとは思うが、「自己満足」=「充実」を得られたら、嫌な部分も乗り越えられるのでは、という話も出ました。
 
 
 両グループから出てきた共通のキーワードは「充実」でした。
 働くことは、「充実を得るもの」という共通したイメージが出てきました。
 
 また、発表の中では出てきませんでしたが、話し合いの中で書いたふせん紙の中には「人と関わる」「人とのつながり」が働くことだという言葉も多く見られました。

4.振り返り

 振り返りでは、「自分の納得する仕事を積み重ねていくことによって、働くことにおけるやりがいや達成感が得られる」という先輩社員からの話もありました。
 
 坂本氏からは、子どもを持ったりライフステージが変わることで「働くとは何か」という問いに対する答えも変わってくるというお話しがあり、「皆さんには無限の可能性がある。入っていく会社で可能性を実現してほしい」というエールが送られました。
 金沢市労働政策課・藤田氏からも「働くことに対して、とても前向きな話し合いをされていたことが印象的でした」というお話しがあり、参加者8名の4月以降の活躍への期待を述べられました。
 

 

 
 最後に、皆さんで記念撮影。会社を越えた「同期」として大切にしてほしい仲間です。


おわりに

 今回は、これから入社をする内定者を対象にしたセミナーでした。ほぼ初対面の人と「働くとは何か」というテーマで話し合いを行いました。
初めはなかなか議論が進まなかった様子でしたが、坂本氏のヒントで、少しずつ自分たちの言葉で語ることができるようになる姿が印象的でした。
 また、参加者アンケートでは「お互い不安を持っていることがわかって安心した」や「他社の方と交流できる良い機会だった」という意見も見られ、グループワークを通して、お互いの率直な気持ちも共有できたようです。
 その他、この場で出た意見等は、金沢市や金沢イクボス企業同盟において、今後「働き方改革」を進めていく上での参考にしたいと考えています。
 今回のような企業を超えた活動が金沢イクボス企業同盟の取組みの特徴でもあると考えています。
 今後もこうした場を積極的に作っていきますので、ぜひご参加ください!

2018年03月30日 17:02

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