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活動報告

【レポート】「働き方改革のツボ」を考えるセミナーを開催しました!

オータムセミナー
11/21(木)、働き方改革オータムセミナー2019を開催しました。
昨年度と今年度の「金沢市働き方改革チャレンジ宣言企業」など「働き方改革」に取り組んでいる企業から約30名が参加し、互いの取り組みについて情報共有し交流を深めました。

グループディスカッションでは、NPO法人ワークライフバランス北陸の受川寛(うけがわひろし)さんをコーディネーターに迎え、働き方改革の「ツボ」をキーワードに様々なテーマについて考え、意見交換をしました。

<プログラム>
①金沢市働き方改革チャレンジ宣言企業からの取り組み事例紹介
②話題提供「働き方改革の3つのツボ」
③グループディスカッション
 

1.金沢市働き方改革チャレンジ宣言企業からの取り組み事例紹介

②
金沢市では、今年7月に働き方改革に意欲的に取り組む6社を「金沢市働き方改革チャレンジ宣言企業」として決定しました。
7月以降取り組んできた活動について、コーディネーターとの対話形式で紹介をしていただきました。

取り組みを紹介したチャレンジ宣言企業
富士精機株式会社
③
第一電機工業株式会社
第一電機株式会社
株式会社越村商店
株式会社越村商店
株式会社エム・ビデオプロダクション
株式会社エム・ビデオプロダクション
株式会社アーバンホーム
株式会社アーバンホーム
橘建設株式会社
橘建設株式会社

チャレンジ宣言企業の取り組みとしては、
・生産性を向上するために、社内で勉強会を開催している
・人手不足を解消するために、女性や高齢者が働くことができる環境の整備をしている
・業務効率化のためにICT(情報通信技術)を導入している
・残業を事前申請制にし、業務の効率化を図っている

などが紹介されました。

確かに、生産性の向上、人手不足の解消、業務の効率化は「働き方改革」を進めていく際には考えていかなければいけません。しかし、「本当に考えなければいけないことが他にあるのではないでしょうか」とコーディネーターから問いかけがあり、次のプログラムへと進みました。

「働き方改革」を進めている企業の皆さまにお聞きします。
「働き方改革」の目的が目の前の課題に対して手法や制度、ツールを導入することになっていませんか?


 

2.働き方改革3つのツボ

⑨
コーディネーターから「働き方改革3つのツボ」をテーマに話題提供を行っていただきました。

■望ましい未来から逆算する

「働き方改革」を進めていくときには、はじめに会社としての望ましい未来を描き、そこから現在を考える「バックキャスティング」の考え方を持つことで社員がついてくるようになる。

「社員がいきいきと働ける職場にしたい」、「社員にゆとりのある生活を送ってもらいたい」などの未来の姿を考え、そこから逆算してどんな手法や制度、ルールを導入すれば未来に到達できるのかを具体的に考え、実行していくことが必要である。

■権限委譲で部下の能力を開花

上司が持っている仕事の一部を部下に与えることで、上司は別の仕事に集中することができ、部下は上司の仕事を委譲されたことでモチベーションが向上し、自然と責任感が生まれる。(このことは一般的に「エンパワーメント」と呼ばれています。)
 
部下の仕事が増えて長時間労働につながるのではないか、という質問に対しては、
「権限委譲を行うことで、部下の能力を開花することにつながるため、必ずしも長時間労働につながるわけではない。上司は部下を育てるために、権限を委譲することが求められる。」とのことでした。

■「無意識」を「意識」する

ダイバーシティを推進していくことが求められる現代社会では、「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」は重要なテーマとなる。
・子育て中の女性に、時短勤務をすすめる
・お客様にお茶を出すのは女性にしてもらう
・若い人は発想が柔軟で、年長者は頭が固い
などの無意識な偏見や思い込みが社内の雰囲気としてあると、善意で発言したとしても社員の働く意欲を奪ってしまう可能性がある。

「アンコンシャス・バイアスをなくすことは多様性の受容へとつながります。
「無意識」の偏見なので、なくすためにはまず自分の言動について「意識」することから始めましょう」、とコーディネーターから参加者に提案がなされました。
 ⑩

■関係の質の向上

「働き方改革」は人と人との関わりの中で進めていくもの。そこで大切になってくるものが関係の質であり「バックキャスティング・エンパワーメント・アンコンシャスバイアス」のベースとなっている。

関係の質を向上するためには、お互いの理解を深め、尊重し合い一緒に考えることが必要です。社員とコミュニケーションを取らずに改革を進めていっても社員がついてこず何も成果が出ません。自分達は何がしたいのか、何を目指しているのかを会社だけでなく個人でも考え対話し共有できる場を作っていくことが大切だと感じました。
 
■「幸せ」という視点

「働き方改革」には、生産性や効率性の向上も大切だが「社員の幸せや豊かさ」という視点が必要である。制度や手法、ツールを何のために取り入れるのか、それが社員の幸せにつながっていないとやらされ感を持った改革になってしまう。
 
時間削減は何のためにするのか?
職場や社員の生活の変化をイメージで説明することはできるか?
共感を得る方法はどんなものがあるか?
手法やツール、制度やルールを導入する時に、社員はどう思っているのか?


「社会から、そして社員から選ばれる、必要とされる「職場」を育てていきませんか」、とフロアに呼びかけ、話題提供を締めくくられました。
 

3.グループディスカッション


話題提供が終わり、後半は各テーブルでディスカッションを行いました。今回のセミナーは参加者同士の対話を重視し、ディスカッションの時間を多く設け、フロアから出た意見を、その場でスクリーンに投影し、ライブ感溢れるものとなりました。

⑪

テーマは5つ
①取り組みをしていく上で難しいと感じていること・悩んでいること
②人について悩んでいることってどんなこと?
③昭和と平成の世代間について
④自分は、なぜ仕事をしているのか?
⑤働き方改革について今年中にやることは何ですか?

⑫

⑬
テーマ①では、社員全員が納得して進めていくことや役職や世代、性別が違う社員とのかかわり方など、「人」に関する難しさや悩みが多く見受けられました。

「人」に関する難しさや悩みを解決するためにも、関係の質を向上させることが重要になります。関係の質を向上させていくことで、考え方が変わり、考え方が変わることで行動が変わり、結果へとつながっていきます。すぐに関係の質を向上させることは難しいと思いますが、継続してコミュニケーションをとることを欠くと改革は前に進みません。

テーマ④は参加者から提案があったものです。自己実現のため、生きるため、社会貢献のため、自分と周りを幸せにするためなど人によって様々な意見が出ました。どの意見も尊重すべきであり、多様性として受容していく必要があります。

最後に、今年中にやることを参加者全体で共有しました。
今年も残すところ1ヶ月となりましたが「「社員の幸せ」の視点を取り入れたい」、「関係の質を向上させるために対話しやすい雰囲気をつくる」、など社員と会社という関係を重視する意見が多く出ていました。

今後も少子高齢化・人口減少によって人材不足は加速していくと考えられます。その中で企業は働き手や働き方の多様化を受容することが求められます。
「この会社で働いていきたい」、「この会社を選んでよかった」と社員に思ってもらうために、企業は今何をすることが必要でしょうか

「働き方改革」の第一歩は、何のための改革なのかをみんなで共有することだ、と
この機会に一度立ち止まり「働き方改革」をする意味をもう一度考えてみてはどうでしょうか。
 
これからも、金沢イクボス企業同盟ではセミナー等の開催を通して、企業が一歩踏み出せる情報や、一歩引いて客観的に自分達を振返ることができる機会の提供を行っていきます。



 
2019年12月09日 13:38

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