企業の取り組み紹介⑤_玉田工業株式会社
社名:玉田工業株式会社
業種:製造業・建設業
社員数:270名
所在地:石川県金沢市無量寺町ハ61-1
取り組みのキーワード
活動時間分析で残業の実態を把握
残業の原因分析
残業時間削減
取り組みの目的
これまで、営業職は一般の営業のほか、現場管理も行っており、残業が長くなりがちだったため、時間残業を避けるための取り組みとして始めました。
取り組みの概要
まず現状を把握しようと実施したのがアンケートとヒアリングによる意識調査です。その結果、残業が発生する理由として「取引先の要望に応えるため」(59%)が最も多く、労働時間を短縮した場合、「仕事の積み残し」(58%)を社員が懸念していることなどが分かりました。しかし、残業時間を減らす方法となると、具体的な意見が少ない状況だったため、社内でも残業の多い営業部門の責任者や管理部門の社員、外部のコンサルタントで構成する「働き方改革プロジェクト」を立ち上げ対策を練ることにしました。
プロジェクトでは手始めに、 どの業務にどのくらい時間を使っているかを明確にしようと、営業職を対象に活動時間分析を実施しました。すると、時間を費やしている業務のトップ3は「車・電車での移動(16.3%)」「現場管理(15,7%)」「報告書・申請書作成(15.5%)」ということが明らかになりました。
取り組みに関しての工夫
「書類作成を事務員が代行し、ノー残業デーも導入」
アンケートの結果から、移動の時間を削るのは難しく、現場管理も人任せにするわけにはいかないことがわかりました。
そこでターゲットとしたのが代行しやすい書類作成業務です。具体的には女性事務員3名を増員し、営業職と連携しながら各種書類を作るようにしました。
この取り組みについては2018年度いっぱいを試行期間と位置づけ、問題点などがあれば改善した上で、九州や東北の拠点にも展開するか、すべての書類作成業務を本社に集約して、営業職の残業削減につなげる計画です。
同時に、意識を高めてもらうため、営業部門の朝礼ではその日の帰宅時間を一人―人、が宣言するようにしたほか、室内にも残業時間の削減目標を掲示した。こうした対策が実を結び、取り組みを始めた今年4月以降、1ヵ月の残業時間は以前と比ベ―人当たり4時間ほど削減されました。
また、全社的な取り組みとして、第3金曜日をノー残業デーに定めたほか、平日の仕事のやり方を見直して、隔週で出勤していた土曜日を休みとし、週休2日制を実施しています。
取り組みの成果と現状
製造、建設、営業、管理、メンテナンスなど、さまざまな業種の社員が一つの就業規則で働いているため、多様な働き方を同じ規則で管理するのは難しく、今後は実情に合わせて改めていきたいと考えています。
働きやすい職場づくりを目指し、今後も制度や仕組みの整備、見直しを重ねる方針です。